靴のフィッティングの為の計測
足と靴のフィッティングが非常に難しいものです。既成の靴というのはデザインされた特定の木型を元に大量に生産するため、そもそも個人にぴったり合った靴にはなりえません。
木型からオーダーシューズを作ればすぐにぴったりの靴が手に入るのでしょうか?答えはNOです。熟練の職人が作っても最低3足作らなければしっかり足に合った靴は作れないともいわれています。
このように、自分の足に合った靴を探すのは至難の業です。
しかし、より良く合わせるポイントはたくさんあります。 今回は、よりよいフィッティングの為に知っておくべき足の長さについてご紹介いたします。
あなたは自身の足の長さの正確な数値をご存知ですか?
日本の靴のサイズ表記はセンチ表記ですので、足が入る靴のサイズを自分の足のサイズだと判断される方が多くいらっしゃいます。※靴のサイズ表記についての項参照 その際、男性の場合は大きめの靴を、女性の場合は小さめの靴を選んでしまう傾向にあります。 この、自身で判断した靴のサイズがもし間違っていたら、この先もずっと合わないサイズの靴を探し続けることになってしまいます。 そうならないためにも、一度しっかり自身の足の計測をしておきましょう。1、足の長さ
ますは基本となる裸足での長さを計りましょう。靴屋さんに行けば、計測器を使って計ってくれますが、ここでは自宅での計り方をご紹介いたします。用意するものは30センチ程度計れる定規やメジャーです。角が0センチから始まるものだと計測が簡単です。 まずは壁に直角に定規を当てます。その横に立ち、踵を壁につけ、指先に定規と直角になるように鉛筆のような直線状のものを置きます。この指先と鉛筆の接点の水平線上にある数値が足の実寸になります。
靴下を履いた状態で行えば、靴下の厚みがプラスされます。靴下の厚みは素材やデザインによって違い、薄いものと厚いものでは全体で数ミリ違うこともあります。 基本となる足の長さが分かっていれば、どのくらいの靴下を履けばフィットするかもの判断の助けになるでしょう。
2、足の幅と足囲
幅が広く、4Eと書かれた靴が良い靴と思われている方がよくいらっしゃいます。足の幅にかかわる結合組織が加齢等による女性ホルモンの低下によって緩くなってきます。結果として足の幅が広くなり、幅の広い靴が人気を博しています。また、外反母趾や扁平足によって幅が広くなった方も幅の広い靴を求めます。
足の幅についてはJIS規格にて決まっています。これによりますと、23センチの足長で4Eに該当する方は、足幅10センチとされています。足の幅は拇趾球と小趾球の中心をメジャーなどで簡単にはかることができます。
ただ、計測して10センチあったからと言って4Eの幅が合うとは限りません。もう一つ、足囲を計測する必要があるからです。
実は、足の薄い方というのが多く、JIS規格において幅は4E周囲だが、足囲はEしかないというケースもあします。このまま4Eの靴を履くと、足入れは楽かもしれませんが、周径大きすぎるため歩行時に脱げ易くなり、結果、足が踏ん張ろうと力んで疲れやすくなってしまう可能性が生まれます。 見た目の幅にとらわれず、しっかり足囲を計ることをお勧めいたします。
まずはこの2点をしっかり計測しておきましょう。
足の長さはその日の体調、時間帯によっても変化します。
条件を変えて何度か計っておくと、より自分の足に合った靴を見つけやすくなるでしょう。