靴を買うとき、サイズ表記がセンチじゃなくて困ったことはありませんか?
靴のサイズ表記には、センチの表記のほかに、37とか40など大きい数字の時もあれば、4や5といった小さい数字の時もあります。お店にサイズ換算表があれば、まだ分かるのですが、換算表がなく、近くに店員さんがいなければ、全て履いてみなければわかりません。特に、昨今、インターネットを通じて靴を購入されるお客さんも増加しています。せっかく買ったのに、サイズが合わない!なんてことのないように各国のサイズ表記についてご紹介いたします。
まず、各国の主なサイズ表記を紹介します。
1、日本サイズ:一番日本人になじみ深く、分かりやすいサイズ表記です。
これはJIS(日本工業規格)によって定められています。
特徴として、足長と足囲、足幅の組み合わせを基準にした「足入れサイズ」が採用されています。
2、フレンチサイズ(EU):ヨーロッパ大陸の大部分(フランス、イタリア、スペイン、ドイツなど)で使われるサイズ表記です。木型長をパリポイント(2/3センチ)で表したものです。後述しますが、イギリスサイズやアメリカサイズのような読み替えはありません。※1/3インチごとにハーフサイズを設定しています。
3、イギリスサイズ(UK):イギリス、アイルランドで使われるサイズ表記です。バーリーコーン (1/3 インチ) を使用し、サイズの最小単位が0から始まります。踵からつま先方向に12バーリーコーン(4インチ)を「0」とし、そこから1バーリーコーン(1/3 インチ)間隔で大きくなっていきます。※0.5バーリーコーン(1/6インチ)ごとにハーフサイズを設定しています。また、14に達したところで一度、1に読み替えます。(例;12.13.1.2.3...以降は読み返せず)
4、アメリカサイズ(US):イギリスサイズとおおむね同じです。イギリスサイズとの大きな違いは、サイズの最小単位が1から始まることです。このため、イギリスサイズで同じ長さのものが、アメリカサイズだと0.5サイズ上のものとなります。(例;イギリスサイズ:5=アメリカサイズ:5.5) ※婦人靴サイズ:紳士靴のサイズに1を足したものが同じサイズになります。(例;紳士靴:7=婦人靴:8)
日本サイズにおける特徴として「足入れサイズ」と記述いたしましたが、これはなんでしょうか?ほかの海外のサイズと何が違うのでしょうか?
日本人にとって、「足の長さ」=「靴のサイズ」という認識があります。
しかし、実際に靴の長さを計ると足の長さより大きくなっています。
これはあらかじめ靴に捨て寸(1~2センチ程度)が含まれており、表記されているサイズには捨て寸が含まれていないからです。
(例;24センチという表記の靴でも、靴の長さは捨て寸を含めて25.5センチ)
つまり、靴に入る「足の長さ」を基準に「靴のサイズ」が考えられているのです。
捨て寸についてはコチラ
一方、欧米では、「木型長」を基準に「靴のサイズ」を考えています。
木型とは靴を作るときの原型となるものです。フルオーダーで靴を作る場合、足のモデルを採り、職人がそれを靴の形に整えていきます。そこには捨て寸も含まれています。西洋では靴をオーダーするということが古くから一般的だったため、このような基準になったのでしょう。
「足の長さ」と「木型長」は違います。「足の長さ」には当然捨て寸がありませんが、「木型長」には捨て寸があります。自身で足の実寸を計って、それをそのまま海外のサイズに換算すると、捨て寸のないきつい靴を選んでしまうことになります。
また、デザインや素材によってもサイズ感は変わります。
サイズ換算表や店員さんに聞いて、そのうえでしっかり試し履きして長く付き合える靴を選びましょう。
コンフォートシューズ、オーソペディシューズ、子供靴をお探しの場合、コチラをご参照ください。